G8サミット、成長と財政健全化の両立で一致
6月26日10時55分配信 読売新聞
【トロント(カナダ)=浜中昭彦、五十嵐文】世界8か国(G8)の首脳会議(サミット)が25日午後(日本時間26日未明)、カナダ東部のムスコカ地方にあるリゾートホテルで開幕した。
世界経済については「成長の確保が重要」としたうえで、「成長維持のためにも財政健全化の推進が必要」との認識でも一致し、各国が適切な時期を選んで財政再建に取り組む必要性を確認した。
G8開幕直後の昼食会では、主要議題とされた途上国支援問題などにはほとんど言及されず、大半が世界経済の議論に費やされた。欧州の財政危機をきっかけに世界経済に動揺が広がる中で、各国の景気の先行きに対する危機感の強さを浮き彫りにした格好だ。
同行筋によると、各国首脳からは「世界経済の回復は予想以上に強いが、先進国の高失業率など、依然として脆弱(ぜいじゃく)であり、短期的には景気への配慮を怠るべきではない」との発言が多数を占め、当面は景気刺激策が必要との認識を共有した。