怒号が飛び交う肉弾戦
(2010-10-23 05:42:41)
下一个
ちょっと前の話。
甥っ子の中学校で体育祭があった。私は見にいかなかったのだけれど、2、3日経ってから、甥っ子がぽつりと言った。
「あ~、体育祭、最高に楽しかったなぁ。」
「へえ、そんなに楽しかったんだ。何がよかったの?」
「騎馬戦がさ、青組の大将が空手で全国何番っていうくらい強くって、ルールでは殴ったら違反なんだけど、審判が見てないとこで手を出してくるし。俺、馬でよかったよ。」
「ただの暴言はオッケーだけど、名指しはだめなんだよ。名前を出して罵ったら減点なんだ。」
「女子の竹取が、すっげえ迫力あった。1年の時は遠くで見てたけど、今年は近くで見たからさ。
『どけ、てめえ。じゃまなんだよ!』とか言われた。俺、審判なのに…。こわかったぁ。」
“竹取”というのは、グラウンドの真ん中に竹ざおが何本も並べられて、よーいどんで両端のスタートラインから竹ざおに向かって走り、引っ張りあって、どれだけ数多く自分たちの陣営に引き込めるかの勝負である。男子の騎馬戦に匹敵する女子の団体戦のメイン種目となっている。
昨今、事故が起きそうな危ない競技は敬遠される傾向にあるみたいだけれど、甥っ子にとってはそういう非日常的な「危なさ」や「怖さ」がおもしろかったようだ。年に一度の怒号が飛び交う肉弾戦というのは、若いエネルギーを正々堂々と発散させるいい手なのだろう。
大人だって、祭りで裸をぶつけあうのが好きだしね。